スタッドレスかチェーンか
スタッドレスとチェーンだとどちらがよいのか?少し前にこのようなご質問をいただきました。
一般的に考えると最近の傾向ではスタッドレスが多いようですが、そもそも
スタッドレスのメリットとチェーンのメリットはなんなのか?
また、デメリッドは何なのでしょうか?
スタッドレスタイヤとは
スタッドレスタイヤは一般に冬タイヤと呼ばれるものです。名称の由来は昔、主流であったスパイクタイヤのスパイク(スパイクピン)
がないタイヤ「スタッド(スパイク)レス(なし)というところからスタッドレスと呼ばれています。
スパイクタイヤ スタッド(スパイク)レスタイヤ
しかし昔使われていたスパイクタイヤも今ではほとんど目にすることが少なくなってきています。
その理由としてスパイクタイヤは道路を傷つけやすいことや、金属の粉じんが発生するということから近年使われなくなりました。
このようなことからスタッドレスタイヤはスパイクタイヤの問題点を取り除いて
なお且つ、凍結していて摩擦係数が小さい(すべりやすい)路面でも制動力をしっかり路面に
伝えることができるタイヤなのです。
また近年では、性能の高いスタッドレスタイヤが多く発売されており、雪道や凍結路での制動力も昔に比べると格段に進歩しています。
スタッドレスタイヤのメリット
1.チェーンに比べ雪道での安定した走行が可能である。(ロードノイズが少なく静かな走行が可能で、コーナーリングや下り坂で効果を特に発揮します)
2.冬シーズンに入る前に装着が可能である。(一度装着してしまえば冬の間はスタッドレスのままの走行でも特に問題がない)
3.見た目が夏タイヤと変わらないのでドレスアップ車などに取り付けていても格好がよい。
4.近年性能が向上してきている為、その面で今後の安全性に期待ができる
スタッドレスタイヤのデメリット
1.チェーンに比べると価格が高い。(4本交換が必要なため)
2.雪道の傾斜の状態や、道路の凍結状態によっては登れない場合がある。(2WDの車で発生しやすい)
3.アイスバーンをつくってしまう。(スタッドレス車が多く通る道などはタイヤで地面の雪を固めてしまい滑りやすい路面を作ってしまう)
4.チェーンに比べると速度を出しやすい傾向にあるので、オーバースピードした際の事故が大きくなる
5.雪道には強いが、雨の日は夏タイヤより滑りやすくなるので注意が必要である
チェーンのメリット
1.価格が安い
2.近年性能のよい簡単に取り付けるタイプも多く販売されている(ゴムタイプや簡易付けタイプなど)
3..完全な凍結路等ではスタッドレスよりも駆動力を路面に伝えることができる場合がある。
4..積雪が年に数回しかない場合などで、自分で取り付けが可能であれば車に積んでおけばいつでも取り付けができる。
チェーンのデメリット
1.スタッドレスに比べると静寂性に欠ける(音がうるさい)
2.下り坂等でFF車であればスピンしやすい 上り坂では駆動力が伝わりにくい (フロントのみにチェーンを装着の場合)
3.雪道走行以外での走行ではチェーンが切れやすくなる。
4.取り付けが甘いと外れてボディー等に傷が入る場合やそのまま滑る場合もあるので危険である。
5.装着しているときは速度が基本的には出せない(金属チェーンで30キロ程度 ゴム製のもので50キロ程度である)
上記のことからスタッドレスにもメリット、デメリットがありチェーンにもメリット、デメリットがあることは
お分かりいただけたと思います。
私が考えるチェーンを選ぶべきかスタッドレスを選ぶべきなのか?
という問いは、ユーザーの車の使用環境とチェーンを取り付ける技術があるかないかで
変わってきます。
結論をいえば、年に数回しか雪が降らない場合、気温がほとんど氷点下に落ちない地域や、ウィンタースポーツも年に一回程度で
それ以外は凍結路や雪道を走らないときは、私はチェーンを選びます。
それは、スタッドレスを4本そろえる金額で普段使う夏タイヤを購入できるからです。
冬季の数回程度の使用であればチェーンのほうがお得な選択と言えます。
それでは、ウインタースポーツを多くする方や、積雪が多い地域に住んでいる方はどうなのか?
この場合はスタッドレスの選択が正しい選択ではないでしょうか
北海道等の雪道に慣れている方々のほとんどがスタッドレスを装着しています。
性能も高いもを購入しておけば安全でチェーンよりも快適な走行が可能となります。
私が一番これは良いと思うものは、4WD(四輪駆動車)でスタッドレスを装着した車が一番滑りにくく安全な走行が可能です。
4WD車は4つのタイヤすべてが駆動しますので、2WD車に比べ安定した走行が可能なのです。
ユーザーによっては4WD車にスタッドレスでなお且つチェーンを車に積んでいるという方もおられます。
これは、積雪で自動車にできる最高の対策だと思います。
しかし、ここで一番大切なのは、雪道、凍結した道路を危険であると理解することです。
いくら安全な対策を車に施したところで
通常の道路よりも運転に注意(技術)が必要なことに違いはありません。
特に積もった雪が日中とけたばあいなどは
夜間、非常に注意が必要です。雪道は見た目でも白くなっており
自動車の運転者が危険を察知しやすいのですが
とけた雪が氷になって路面を凍結させるブラックアイスバーン
には特にきをつけなければなりません。
このような道はチェーンでもスタッドレスでも
滑りやすくなっているので、急な運転とよばれる操作を
行うと事故に直結します
また、スタッドレスやチェーンを取り付けていると
安全であると過信に陥りやすいので、
雪道や凍結路は危険な道路であることを
常に意識して走行することで、事故のない楽しい冬のドライブやウィンタースポーツが可能になるのではないでしょうか
車の準備をしたあとは、運転者の意識が大切です。
雪道は怖いと思うことで、注意し、結果として安全な走行ができると私は思います。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。