最近の自動車は電気装置ばかりで、DIYすることができないというユーザーの声を耳にすることが多くなってきたように感じます。確かに近年の自動車は昔の車に比べると、ユーザー自身での整備の難易度は高いものとなってきています。しかしながらポイントを押さえ、自己の車の特徴を把握しておくことで失敗の少ないDIYができるものだとおもいます。
1.自動車の電子制御について
近年の自動車のほとんどの機能は電子制御化されているといっても過言ではありません。
電子制御式燃料噴射、電子制御AT、 電動式パワステ、ABS、オートエアコン、etc・・・これらのものは電子制御に不具合が発生した場合、機能低下、もしくは機能ストップという状態に陥ってしまいます。
中でもエンジンに用いられる電子制御は、燃費向上、環境問題なども絡んで、かなり複雑化し、理解することが難しくなってきています。また電子制御の理解をさらに難しくしている要因の一つにセンサ、ECU、アクチュエーターの3つの特徴を理解していかなければならないことです。
ここでは電子制御について、簡単に説明していきたいとおもいます。まずセンサーとは何か?
センサーとは人間で言うと目になります。ECUは脳。アクチュエーターは手。こう考えると分かりやすいのではないでしょうか。
まず目(センサー)で見た情報は脳(ECU)に送られ脳が指令をだし手(アクチュエーター)で物をつかんだりしています。このことから電子制御とはセンサーからの信号をECUへの入力信号として送り、その入力信号からECUが計算した値を出力信号として、アクチュエーターなどに入力しています。
2.電子制御に関する各センサーの役割
下記は一般的な自動車のセンサーの役割を記載したものです。
センサー類 |
機能 |
熱線式エアフローメーター |
熱線を使用して、吸入空気量を直接的に検出 |
バキュームセンサー |
INマニ圧力を計測し吸入空気量を間接的に検出 |
クランク角センサー |
クランク角度とエンジン回転数を検出 |
カムポジションセンサー |
気筒判別、カムシャフト角度検出 |
スロットルポジションセンサー |
スロットルバルブの開度を検出 |
アクセルポジションセンサー |
アクセルペダルの開度検出 |
吸気温センサー |
吸入空気温度検出 |
水温センサー |
エンジンの冷却水温度検出 |
ノックセンサー |
ノッキングの状態を検出 |
O2センサー |
排気ガス中の酸素濃度を検出 |
車速センサー |
車両の速度を検出 |
スターター信号 |
エンジンクランキング時のスターター電圧を信号としてECUに送る |
バッテリ電圧センサー |
バッテリの電圧を検出 |
空気圧センサー |
タイヤの空気圧の検出 |
最後までご覧いただきありがとうございました。
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