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DIY塗装基礎







ここでは塗装の基礎知識について解説を行っていきたいと思います。

当サイトでも多くの塗装を行っていますが、DIYでの自動車の塗装はプロが行っても

高品質な仕上げをすることは至難の業です。

しかし、いくつかの注意をすることで、DIYでもうまく塗装を行うことができます。







まず、私が考えるDIYでの塗装とプロが行う塗装の違いをお話してみたいと思います。


プロが行う塗装は、塗料の性質、使う材料の特性、など幅広い知識を持った上で


設備の整ったところで作業を行います。そのため仕上がりが非常によいものとなります。


DIYでは使う塗料も限定されがちで、なおかつ知識が不足してしまう傾向があります





DIYでの失敗の多くは知識不足によるものがほとんどです。





知識さえあれば、技術は比較的簡単なものの塗装であれば習得しやすいのではないでしょうか


そこでDIYで塗装を行うための最低限の知識をお話したいと思います。


DIYでの自動車の塗装を行うときは大きく分けると二通りの方法があると思います。


ひとつは缶スプレーで塗装する方法、もう一つはスプレーガンを使用して行う方法です。


さて、この二つの方法ではどちらが、難易度が高いのでしょうか?


答えは缶スプレーでの塗装です。





缶スプレーでの塗装はプロが行っても難しいのです。





その理由として、缶スプレーは、塗料の霧化がスプレーガンに比べるとはるかに劣ります。


また、塗装中の塗料のでかたの安定もありません。


このことから非常に缶スプレーは難しいといえます。


しかしいくつかのことを注意すれば缶スプレーでも安定して塗装を行うことができます。


まず、缶スプレーを使うときは、缶スプレーを40度程度のぬるま湯で温めてから使うことです。


缶スプレーで塗装を行っていると缶スプレーが冷たくなっていくと思いますが、


これは気化熱によるもので、つめたくなればなるほど霧化が悪くなりボソボソ


とした感じの塗装になり塗装しているものがメタリック等であれば


ムラ等の不具合の原因となります。





次にスプレーガンを使用しての塗装ですが、ここで大切なことは、
エアーです。


スプレーガンを使用しての塗装となると当然コンプレッサーが必要になります。


ホームセンター等で販売させているコンプレッサー等でそのままの状態で塗装することは


非常に多くの不具合を塗装中に発生させます。


なぜ、そのまま塗装すると不具合がでるのか?


その理由はプロが使っているものとの違いを考えると簡単に答えが出ます。


通常プロが使う塗装用のエアーは一般的にこのような順路によって


手元のエアホースまでやってきます。





コンプレッサ→エアドライヤ→サブタンク→エアトランスフォーマー→スプレーガン




解説


コンプレッサ
圧縮空気を発生させるものです。塗装で使用するものはオイルフリーのものが多く使用されます
 
プロが使用する10万円を超えるものです



 
DIYで使用する3万円前後のものです。






エアドライヤ
通常コンプレッサーで圧縮した空気は多くの水分を含んでいます。その水分を除去するための装置です。
プロは必ずエアドライヤを使用しているといっても過言ではありません。






サブタンク
コンプレッサでできたエアーを補助として蓄えておくタンク









エアトランスフォーマー

エアー圧力の調整と、水分とゴミの除去を兼ねた圧力調整装置です。







この順序は最低限のものですが、本来さらにマイクロレベルまでのゴミやほこり等をとるフィルターをかえす


場合もあります。


結論からいうとここまでしないとエアーだけでも不具合やごみの付着が発生してしまうのです。



ちなみにホームセンターなどで販売しているコンプレッサーでも工夫次第では、


プロの使うエアーに近い塗装を行うことができます。


大切なことは、できるだけオイルフリーのコンプレッサーを選ぶことと、コンプレッサーに直接エアホースを


つないだ状態で塗装をしないことです。


コンプレッサーから直接エアホースを取り付けて塗装したり、エアブローに使用した経験のある方なら


一度は経験していると思いますが、水と油を含んだ空気がエアーとともに多く飛び出しているのがわかると


思います。


特に湿度が高い時期などでは多くのDIYユーザーが経験していることではないでしょうか


これらが塗装にとっては大敵です。通常のDIYでエアツールを使う際にもあまりよくありません。


そこでこの問題の解決方法です。DIYで塗装やエアツールを使う機会が多い場合は


水抜き機能を備えた簡易型のトランスフォーマーを取り付けることで不具合は改善されます。





エアドライヤまではDIYでは敷居が高いと思いますので、ここではDIYでここまでやっておけば大丈夫


といったレベルでの組み合わせをご紹介いたします。





コンプレッサーエアーサブタンク→エアトランスフォーマー→簡易型のフィルター→スプレーガン


下記画像が簡易型のフィルタで通常スプレーガン等のエアー通路の下側に取り付けます。




まずコンプレッサーですができれば購入する際はオイルフリーのものを選んでいただければと思います。


はっきりいってコンプレッサーにもピンからキリまでありますが、3万円〜5万円程度のものでもDIYでは十分


使用できます。





良いものを買うことにこしたことはありませんが、ここではコストを抑えた組み合わせをご紹介します。


コンプレッサの馬力は100V仕様であれば1馬力のものがほとんどです。1馬力のコンプレッサー単体では


エアーの量がどうしても不足しがちです。その場合サブタンク等で対処することで安定して作業を行う時間が


確保できます。


DIYではサブタンクは25Lから80Lの間で選んでいただければと思いますが、






コンプレッサに初めから付いているエアタンクが25リットルの場合、サブタンク35リットルを組み合わせると


合計60リットルになります。正直スプレーガンで塗装するには力不足ですが、エアーの使い具合さえ調整


すれば十分塗装することは可能です。



ここまでの話はエアーについての話がほとんどですが、それだけ塗装するにはエアーが大切で


あることがおわかりいただけたのではないでしょうか


コンプレッサーを使用してのDIYをすることは楽しいことですが、質の高いDIYにはそれだけの準備と知識が


必要であることが理解していただければ幸いです。






ここまででまず塗装に必要最低限のエアーの確保はできると思います。





次は塗料ですが、塗料はメーカーで塗り方などが若干違いますが、プロはそのメーカーの特性を理解しています。


ちなみに私であれば日本ペイントの自動車塗料のことであればおおよそのことは理解できているつもりです。


しかしDIYなどでは塗料の理解をするのは大変ですので、その場合近くの塗料販売店等で


使用する色を1液塗料で調色して販売してもらうと、塗装しやすいのではとおもいます。


どうして1液なのかというと1液塗料が扱いやすいからです。


ベースは1液を使いクリヤーは2液を使います。


ベースとはメタリックなどの色の部分です。




ここで補修の手順をあげてみます。





まず、DIYで塗装するなら、その車の色を確認します。通常コーションプレートと呼ばれるエンジン型式等を


記載してあるプレートに色番号が書いてありますのでその番号で自分の車の色を確認します。


次に確認ができて色が準備できたと過程して進めていきます。


色の準備ができたら、


損傷の確認をします。凹んで傷がある部分を80番から120番程度のペーパーで削り、パテを入れます



ここで最低限知っておかなければならないペーパーの知識を簡単に説明しておきたいと思います。


ここは非常に重要な部分です。パテを入れてパテを仕上げた後の最終のペーパーの番手は240番から


320番程度でなければなりません。


下記画像がパテを仕上げている画像で、パテの付いている部分は240から320番のペーパーで仕上がっています。他の部分は800番で足付けしておきます。



その理由は2液のプライマーサフェサー(パテの上から塗る下塗り塗料)を塗ってペーパーの目が消える番手が240から320だからです。


下記が240から320番のペーパーで仕上げたパテ部分にサフを塗り終わった画像です。
画像では分かりにくいですが、ペーパー目などはなくきれいな面に仕上がっています。




ちなみに120番のペーパーで仕上げたパテの上からサフ(プライマサフェーサー)を塗ると、上塗りした際に120番のペーパー目が出てたくさんの線傷がはいった様な仕上がりになります。



では細かいペーパーで初めから仕上げればいいのか?




それもあまりよくありません。ペーパーは細かすぎると
塗料の密着やパテの密着が悪くなるといった不具合が出るからです。






ペーパーの番手の選択ですが、

一般的に塗膜の剥離には40番から80番程度を使用します。

パテを研ぐ場合にも範囲や深さによって使用するペーパーが異なりますが、120から240で研磨することが


比較的多いと思います。


ちなみに最初のパテの荒研ぎは荒いペーパー(80から120番)で行ったほうが効率がよく尚且つ面を出しやすくなります。


ここで覚えておかなければならないことは、サフを塗る前の番手が必ず240から320番の粗さまで目消しをしながらもっていかなければならないことです

簡単に言うとサフを塗る前の損傷部分全部のペーパー傷が240から320番になっていればよいということです





40番のペーパ目を消すなら80番のペーパーで研磨し、その80番のペーパー目を消すなら120番のペーパーで研磨するといったように、順番に目を細かくして最終的にサフの段階では240番程度の番手になっていれば問題ありません。


そして塗装したサフを乾燥させ、サフを研ぐ(研磨)ときのペーパーの番手は800番です。800番で研磨しにくい場合は600番で研磨しそのあと800番で目けしすると早い研磨ができます。



下記画像が800番の耐水ペーパーでサフを研磨(水研ぎ)している画像です。


ちなみにサフは水を使って研いでもいいですが、
パテは水を使って研いではいけません。
パテが水を吸い込んであとから不具合につながりますので、
サフを塗るまではカラ研ぎ(水を使わずに研ぐ)
するようにしましょう。





ここまでがうまくできれば後は上塗りに入れます。


下地から上塗りの参考・・・フェンダ板金塗装

上塗りの参考・・・バイクカウル塗装



上塗りで大切なことは、脱脂と静電気の除去、DIYでは脱脂がきちんとできていれば問題はないとおもいます。


また、塗装を外でするなら、少し小雨がふった後などがごみ等が付着しにくく静電気も発生しにくいので


良いと思います。ただし湿度が高すぎる(80%以上)場合には注意が必要です。ブラッシング(白化)といった不具合が発生する可能性があります。




補足

ブラッシングとは空気中の水蒸気を塗装する際に一緒に塗りこんでしまい後から白く濁るといった不具合です。




塗装は難しいですが基本的なことさえ覚えてしまえば、後は基本は同じですのでいろいろなものをDIYで

美しく塗装することができるようになるとおもいます。






DIYでつまずいたときは、まずどこでつまずいたのか、失敗したのかを


見直ことで次の成功に近づけるものだと思います。






塗装基礎磨き・・・塗装の後の磨き工程についてです。














最後までご覧いただきありがとうございました。







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